うちの旦那はオネエ様

地方在住、ホモのひとりごと

LGBT支援で市民マラソン、という記事を読んで考えた

LGBT支援で市民マラソン

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多様性ある社会への理解を深めようと、性的少数者(LGBT)を支援するチャリティーイベント「東京レインボーマラソン2019」が2日、国営昭和記念公園(東京都立川市昭島市)で開かれた。実行委員会によると、市民マラソンとしては全国初の試み。

ハーフや10キロのほか、親子で参加できるファミリーランなど5種目を実施。5キロ部門には元バレーボール選手で、同性愛者であることを公表した滝沢ななえさん(31)も参加した。ランナーたちは黄色やオレンジ、青色など性の多様性を表すレインボーカラーをイメージしたTシャツを着て、快晴の空の下を駆け抜けた。《共同通信

 

何度も書いてることだけど、

私は思いっきりLGBT思考に染まっていた側の人間であったりする

 

今でこそ反LGBTのように見られてるかもしれないけれど、

このブログを書き始めた頃、

つい数年前まではそっち側の人間だったのだ

 

今の旦那と出会ってなかったら、

一緒に暮らしてなかったら、

私は杉田氏糾弾のデモのために上京していたかもしれないし、

上記のようなマラソンにも参加していたのかもしれない

ツイッターで、シアワセに生きてる当事者を攻撃していたかもしれない

 

私は情けなくなるほど不器用な生き方をしてきて、

うまくいかないことがあると、

みんな誰かのせい、社会のせいにしてきた

 

LGBTはみんな辛い思いを抱えながら生きている」

そう信じることが私にとっての救いになっていた

 

実際一緒に暮らしているにもかかわらず、

親にすらカミングアウトしない旦那にも不満を持っていた

 

そもそも私がブログを書こうと思ったきっかけだって、

LGBTに対する理解を!」

っていう思いの方が強かったのよな(笑)

 

ただ、この「書く」という作業は、

一応それなりに考えないといけないし、

あれこれ調べたりすることも必要になってくる訳で、

結果的に自分が信じていたものの矛盾点を見出す結果になってしまった

 

そして、ひとつのニュースを冷静に考えるきっかけになった

 

 

 

冒頭の共同通信によるマラソンの記事を今一度みてみよう

多様性ある社会への理解を深めようと、性的少数者(LGBT)を支援するチャリティーイベント「東京レインボーマラソン2019」が2日、国営昭和記念公園(東京都立川市昭島市)で開かれた。実行委員会によると、市民マラソンとしては全国初の試み。

ハーフや10キロのほか、親子で参加できるファミリーランなど5種目を実施。5キロ部門には元バレーボール選手で、同性愛者であることを公表した滝沢ななえさん(31)も参加した。ランナーたちは黄色やオレンジ、青色など性の多様性を表すレインボーカラーをイメージしたTシャツを着て、快晴の空の下を駆け抜けた。

 

あくまでネット記事にすぎないので、この続きがあるのかもしれないけれど、

実はこの手の記事の書き出しには欠かせないある情報が抜けている

 

同じ日の共同通信の記事ではオーストラリアで開催されたLGBTパレードの様子を伝えているのだけど、

書き出しは次のようなもの

 

オーストラリアの最大都市シドニーで2日、同性愛者など性的少数者(LGBT)の権利や尊厳を訴える世界最大級のパレード「ゲイ・アンド・レズビアンマルディグラ・パレード」が行われた。主催者によると、約1万2500人が行進し、世界各地から約30万人が見物に詰め掛けた。

 

そう、参加者数だ

何かのイベントが開催されれば、何人集まった、という情報が記事には欠かせないものなのだ

だからこそ先の記事にはずいぶん不自然な印象を受ける

 

参考までに福井県美浜町で毎年開催されている五木ひろしラソンの様子を伝える

福井新聞の記事は以下のようなものだ

 

第30回美浜・五木ひろしラソン(福井県美浜町、町教委、町体協主催、福井新聞社共催)は5月13日、同町丹生の特設会場を発着点に行われた。節目の大会に、同町出身で名誉町民の五木さんが3年ぶりにスターターを務め、3544人が若狭湾沿いの海岸ロードを駆け抜けた。

 

この記事にも「3544人が若狭湾沿いの海岸ロードを駆け抜けた」とある

 

しかしながらネットでこのレインボーマラソンを検索すると、

地方紙、毎日新聞オリコンニュースに至るまで

大半のネタ元が共同通信の記事になっているもので、

参加者が何人だったのかという情報を得ることができない

 

具体的な人数を掲載していたのはさすがの朝日新聞

 

多様化する性への理解を深め、LGBTなど性的少数者を支援するチャリティーイベント「東京レインボーマラソン2019」が2日、国営昭和記念公園(東京都立川市昭島市)で初めて開かれた。国籍や年齢もさまざまな479人が、ハーフマラソン、5キロ、10キロ、ファミリーラン、ハーフリレーマラソンの各種目で、性的少数者の権利を象徴する虹色の旗がたなびく青空の下を駆け抜けた。

https://www.asahi.com/articles/ASM325KGVM32UQIP01K.html

とある

 

いかがでしょう

書き出しとしては共同通信の記事より自然な印象がありませんか?

参考までに日テレNEWSには「約500人が参加した」とある

 

 

 

さて、参加者数は479人、約500人とのこと

 

人によっては

500人「も」参加したと言うだろう

人によっては

500人「しか」参加しなかった、と言うだろう

 

この数字が多いのか少ないのか、私にはわからない

さらにいうとこの中に「当事者」がどれくらいいたのかもわからない

 

日ごろから拝見しているゲイの方のツイッターを眺めれば、

この日は全国的にお出かけ日よりだったようで、

あちこちにお出かけしていた方が多いように察する

 

私も旦那と車で2時間かけて山間の温泉に出かけたが、

設備の不調やらで入浴できなかった(涙)

 

日ごろから拝見している活動家さんのツイッターを眺めても

このマラソンを走ったという方は見かけない

 

わざわざ参加費を払って理解を促そうという当事者ははたしてどれくらいいたのだろうか

気になるところだけど記事からは何も見えてこない

 

果たしてこのイベントは成功だったのだろうか

 

仮に募集人員が500人であって

「当事者」であれ「アライ」であれ「マラソン愛好家」であれ、

500人集まったのなら

このイベントは成功といえる

 

私はこの東京レインボーマラソンの公式サイトを確認してみることにした

 

しかしながらどのコースに何人の募集であったかということが

一切書かれていない

募集要項に参加人数というのは必ず必要な情報ではなかろうか

 

ちなみに東京マラソンでも金沢マラソンでも富山マラソンでも、

募集人員は必ず書いているし、

五木ひろしラソンの募集要項にもこうある

 

大会運営上、1.5km(親子の部を除く)の部200人、3㎞の部600人、5㎞の部1,000人、10㎞の部1,200人、親子の部200組(400名)、ウォーキングの部300人で受付を締め切ります。申込を受理できなかった方には4月上旬に通知します。

 

しかしながらレインボーマラソンに関しては

開催を告知するいくつかのサイトを拝見しても、

何人募集しているということはいっさい書いていない

 

そんなもので

主催者としてこの500人という参加人数が満足できるものだったのか、

想定外に少ないものだったのか、

そのあたりがさっぱり見えてこないようになっている

 

少なくとも私には主催者側の何らかの意図を感じるが

いかがなものだろうか

 

私は天気のいい週末の、さらに都内のイベントにしては寂しいなと思ったが、

同時にハーフで当日5500円、10キロで当日4500円の参加費を徴収する割には、

よくぞ集まったな、とも思う

 

ぜひ主催した松中権さんに聞いてみたいものだ

 

松中さん、金沢帰ってこないのかな?

 

 

 

といった感じで、ブログを書くようになってから

LGBTラソンが開催された、という記事ひとつみても、

あれこれ思案するようになった

 

やはり「書く」という作業は、

思考の整理という意味でも大切なことだなあ、と思う

 

これがいいことなのか、単に面倒な人間になったしまったのか、

そのあたりは分からない

 

で、

多様性ある社会への理解、つうものが今の私にはさっぱりわからないけれど、

少なくともホモである私からすれば、

若い男性が上半身ハダカで走る、っていうなら、

「ホモのことを理解しているマラソン大会だなあ」

って思うけど、きっと病んでいるのだろう(笑)