うちの旦那はオネエ様

地方在住、ホモのひとりごと

ハヤシライスとビーフシチュー

先日、町をぶらぶら歩いていたら、

お寺の軒先にこんな言葉が記してあった

 

「俺は正しい」

これが世界を滅ぼす

 

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先日、車椅子の男性に対する航空会社の対応がニュースになった

 

私は以前、バスの運転手をしていた

路線バスなんだけど、

前にしか出入り口がない、観光バス形の車両だ

 

町中を走るバスはバリアフリー対応の車両も増えてきているが、

観光バスなんて、

眺めをよくするためにわざわざハイデッカーになってるもんで、

バリアフリーなんて無縁の世界である

 

近年はリフト付きの観光バスもあるらしいが、

少なくとも私がいた会社には1台もなかった

 

車椅子ごと車内に入ってもらうなんて不可能で、

何人かで抱えて乗ってもらい、

車椅子は車体のトランクへ、

下車時も何人かで抱えて降りてもらう、

そんな感じだった

 

だからこそ、私がいた頃は、

「車椅子ご利用の方は事前にお申し付けください」

そんな一文をサイトに記していた

 

先に連絡さえもらえれば

整備工場から屈強な若手を連れてくることだってできるし、

早番の運転手に居残ってもらったり、

遅番の運転手に早めに出勤してもらったりと、

何らかの対応ができる

 

事前連絡のない方も当然いらっしゃるわけだけど、

そのような方は

車椅子の利用であってもかろうじて歩けたり、

腕の力だけでひょいひょいっとステップを昇ることができる、

といった方が大半であったように思う

ひとえに車椅子のお客様、といっても

いろんな方がいらっしゃる

 

当然、中には全く歩くことができない方もいる

  

私は、どんなやり方が正しいのか分からなかったけど、

自分1人の時はおんぶするようにしていた

子供や女性なら何とでもなるが、

ガタイの良い男性なんかは正直言って辛い

腰にもくるけど、それ以外に方法がなかった

 

でも、私なんて当時30代前半で、

まだ若い部類だったから何とかなってた方だった

 

バスの運転手なんて、

今の御時世、若い子たちが興味をもつ仕事でもなく、

着々と高齢化が進んでいる

 

私がいた職場だってそうだった

家では孫の相手をしているような「おじいちゃん」の運転手が、

必死になって対応をしていた

 

「いやあ、今日のお客さん、重かったわ」

休憩室に行くと、私より小柄な白髪頭の運転手が、

ぐったりしていたことを思い出す

 

それでも、

運転手にしてみれば

「ありがとう」の一言さえあれば救われるのだ

9割くらいの方はそう言ってくれる

 

けど、中には

「何だよ、この会社、全然対応できてねえじゃん」と、

悪態をつく方も残念ながらいた

下車時もニコリともせず去っていく

 

私たち運転手だって人間だ

無性に腹もたってくるし、

イライラしたりもする

 

今回のバニラエアの記事を見て、

そんなことを思い出し、

流れで当事者の方のサイトも拝見した

 

この方のサイトを見ると、

運輸や観光に携わっている人間には

「なるほど」と思える事例が多数挙げられている

私なんかは「もっと早く知りたかった」と思ったほどだ

 

ただ、時折、

「それはおかしい」「差別だ」なんて言って、

強行突破しちゃっているのよな(笑)

 

そして、この人は何より

「事前連絡がめんどくさい」と言い切っちゃってる

 

今回の話だって事前に連絡すればよかった、

だけ、の話だ

 

連絡さえしてくれれば何とでも対応なんてできるのだ

にもかかわらず、やらない

 

この方は「車椅子だと言えば搭乗拒否されるのが分かっていたからあえて告げずに行った」そうだけど、

搭乗拒否が問題なら本社とのやりとりで何とかすんだとも思われる

何も現場で騒ぎを起こすようなことでもない

 

現場でよかれと思い配慮してやったことも、

社内規定に違反すれば処分されるのだ

そういった現場の人間に対する配慮がこの方にはない

 

電車やバスなんかはその場で対応できることもあるだろうけれど、

航空機など安全運航のために様々な規約が当然ある

この方も過去の経験からそういった規約があることは

当然わかっていることなのだ

 

まあ、問題提起という点ではいいのかな、

なんてこともこの方のサイトを読んでると、

そんな気もしてきた

マスコミが騒ぎ立てるようなことでもない

 

最初に取り上げたのが朝日だと知って思わず笑ってしまったが、

この記事書いた記者さんも、

車椅子の男性の介助なんて一回もやったことないンだろうな、

それが正直なところ

一回でもやっていれば、あんな一方的な記事なんて書けないと

私は思う

  

しかしながらこの当事者の方のサイトを

読み進めていると、衝撃的な一文に出くわした

 

小は座席でするので何も心配ない。大はしないように体調管理する。

毛布やジャンパーで隠して、バレないようにこっそり容器に取っている。医療器具は使用しない自力排尿。

隣が席を外したときや、寝ているときなど、隣の迷惑にならないように、するタイミングは計らう。今までに、周囲から苦情を言われたことは一度もないし、気づかれたこともない。

 

これはどう考えてもアウトでしょ

 

まさに「俺は正しい」と信じ込んでいるといっていい  

 

私には「配慮を求める人間が、なぜ周囲に配慮しようとしないのか」

その感覚が不思議で仕方ない

 

もう1件、気になるニュース

www.buzzfeed.com

 

この性同一障害の方の言い分も分からなくはないけれど、

恐ろしいのはすべて「自分ありき」であり、

他の会員の方々に対する配慮がいっさい欠けているということよな

 

この方は男性の更衣室に割り振られるのは苦痛だった、と言う

なら他の男性会員はどう見ていたのか、

仮に女性更衣室に割り振られたら、

他の女性会員がどんな思いになるのか

 

「配慮しろ」なんて言いながら、

結局のところ自分は周囲に対して「配慮していない」

これは多くのLGBT活動家にも言えること

 

自分さえよければいいと思っている

自分は正しいと信じ切っちゃっている

先のお寺の言葉でもないが、

まさに「世界を滅ぼす」につながっていきやしないか

 

自分が正しいと信じ込んでる人の恐ろしいところは、

聞く耳を持たない」ということだ

だからこそ争いごとが起こるわけで、

戦争も起こる

 

私はやはり暗澹たる気持ちになる

 

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先日、内装屋やってる友人から連絡があり、

「頼む、どうしても人手が足りないから助けてくれ」

などと言う

 

私は調理や運転や工場や農家の仕事はやったことあれど、

内装というか、大工仕事なんてやったことはないもんで、

多少の不安はあったりしたが、

どうしても、とのことだったので1泊2日で助っ人に行ってきた

 

仕事そのものは予想外に楽しかったのだが、

気になっていたのは旦那の食生活だ

 

案の定、帰宅したら冷蔵庫を開けた形跡すらない

時計を見ればこの時点で18時すぎ

いつもより余裕がある、と言えた

ちょっとくらい手をかけてもいい

 

食材を確認すると「ハヤシライス」のソースが出てきた

 

以前、多分朝ドラの「ひよっこ」の影響だと思うのだが、

旦那と買い物に行ったら「ハヤシライス」が食べたいなんて言い出して、

一応ソースは買ってみたものの、

材料の下処理が面倒だったので放置していたのだった

よし、今日は「ハヤシライス」でも作ってやるか

 

私はお米のセットだけして、スーパーに行き、

肉やら玉ねぎやらじゃがいもやら、

要するにカレーつくるのと同じ材料を買い求め、

帰宅するなり作り始めた

 

面倒なじゃがいもの皮むきをやったついでに

ポテサラもつくった

 

冷凍したシメジもあったので一緒に入れて煮込んだ

ソースを溶かして入れれば、

ハヤシライスなんてものを私は食べたこともないから、

ま、こんなものかな、ってのはできた

 

私は旦那が喜ぶ顔を想像しただけでシアワセな気分になり、

酎ハイを飲みながら旦那の帰りを待った

 

すると、帰宅した旦那は

「これはハヤシライスじゃなしにビーフシチューだ」なんていう

 

私は意味が分からず「は?」となった

「ハヤシライスは牛肉と玉ねぎだけ、こんないろんな具材が入っているのはビーフシチューでご飯と別に食べるもの」

 

確かにハヤシライスのルウの箱を見れば、

具は牛肉と玉ねぎだけでいいらしい

しかし、ハウスのサイトにはこんなのもあったぞ(笑)

 

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 ▷お野菜たっぷりハヤシライスレシピ | 特集レシピ | ハウス食品

 

それにしても、

ふだん、全然料理の「り」の字もしないくせに、

どこでそんな余計な知識を得たのだろう、とは思う

 

ま、うちの場合、肉も牛じゃなしに豚だから

ハヤシライスでもビーフシチューでもないンだけどさ(笑)

 

録画していた「ひよっこ」を見ながら、

旦那は黙々と「ハヤシライス」もどきを食べている

味の感想はない

ポテトサラダにも手を伸ばす

やはり味の感想はない

 

「昨日、何食べたん」と聞いてみたら、

「コンビニのざるそば」と一言

お昼は?と聞いてみたら

「コンビニのおにぎりとLチキ」

その後もテレビから目をそらすことなく淡々とハヤシライスもどきを食べ続け、

「ごちそうさま」で終了

 

別にお世辞で「美味しい」なんて言わなくてもいいけれど、

せめてもう少し「美味しそう」に食べてくれないかな、

とは思う

私が好きなのは「美味しそうに」ごはんを食べる男なのだ

 

「毎日ごはん作ってくれてシアワセだ」

なんて言ってくれてた頃がふと懐かしくなり、

涙のひとつも溢れそうになる

 

この際、半年ほど家を空けた方が、

私達の今後にとっては大事なことなのかもしれない、と、

真剣に考えたりする今日この頃だったりする